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判例ウォッチ 2026年10月18日:最高裁6件、知財22件、下級裁7件

裁判所ウェブサイトの「最近の裁判例」に、前回の確認後、新しく49件(最高裁6件、下級裁判所(速報)24件、知的財産19件)が掲載されました。件数が多いため、最高裁の6件はすべて、知的財産と下級裁判所(速報)は一部を選んで、16件を取り上げました。取り上げなかった裁判例は、全文と原本を保存してあります。

裁判所ウェブサイトの「最近の裁判例」に新しく掲載された裁判例を、週に一度、要旨にまとめています。裁判所が作成した要旨ではありません。要約の過程で、誤りや抜けが生じることがあります。引用や判断の根拠にする前に、必ず裁判所ウェブサイトの全文を確認してください。掲載は網羅的ではなく、個別の事案についての法的助言でもありません。

最高裁判所

最高裁判所第二小法廷 令和8年10月5日 令和7(あ)868 判決・破棄差戻

公訴提起がされず、訴因変更手続で追加された併合罪関係の窃盗の事実について審理判決をした原判決と第1審判決に、審判の請求を受けない事件について判決をした違法があるとして、破棄し、第1審裁判所に差し戻した。

窃盗、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反被告事件

最高裁判所第二小法廷 令和8年9月30日 令和7(許)23 決定・破棄自判

民事訴訟費用等に関する法律9条3項に基づく手数料の還付請求権を差し押さえた債権者は、取立権の行使として、同項に基づく還付の申立てをすることができるとした。

手数料還付申立て却下決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件

最高裁判所第二小法廷 令和8年9月30日 令和6(許)32 決定・破棄自判

株式交換に反対した株主の株式買取請求で、競合する公開買付けの提案等を考慮して会社の提示額から増額した金額を会社法797条1項の「公正な価格」とした原審の判断に違法があるとして、原決定を破棄し、提示額を買取価格とした原々決定を是認した。

株式買取価格決定に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件

最高裁判所第二小法廷 令和8年9月28日 令和7(あ)262 判決・原判決破棄(被告人甲の控訴棄却、被告人乙は差戻し)

内規に基づいて実施された、契約の優先交渉権者を決定するための公募型企画競争が、刑法96条の6第1項にいう「入札で契約を締結するためのもの」に当たるとした。

公契約関係競売入札妨害被告事件

下級裁判所(速報)

大阪高等裁判所 令和8年7月30日 令和5(行コ)70 判決・破棄自判(市に関する部分を取り消して請求認容、国に対する控訴は棄却)

生活保護基準中の生活扶助基準の改定のうちデフレ調整について、物価変動率のみを直接の指標として用いた点で裁量権の逸脱又は濫用があり違法として、保護変更決定を取り消した。国家賠償請求は棄却した。

生活保護変更決定処分取消等 生活保護基準引下げ違憲処分取消等請求控訴事件

京都地方裁判所第3民事部 令和8年8月6日 令和7(行ウ)31 判決・訴え一部却下、請求一部棄却

共同住宅の建築確認等の取消しを周辺住民が求めた事件で、変更確認により効力を失った当初の確認の取消しの訴えと、審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えを却下し、変更確認の取消請求を棄却した。

建築確認取消等請求事件

知的財産

知的財産高等裁判所第2部 令和8年10月7日 令和7(ネ)10027等 判決・控訴棄却、附帯控訴に基づき原判決一部変更

地方公共団体のキャラクターに関連して、事業者によるキャラクターの利用に黙示の許諾があったとして反訴請求を退け、地方公共団体の取引先への書面送付等を不正競争と認めて、損害賠償額を1887万7802円に変更した。

損害賠償本訴請求、使用差止め等反訴請求控訴、同附帯控訴事件

知的財産高等裁判所第3部 令和8年10月1日 令和8(ネ)10010 判決・原判決変更(反訴に係る部分)

屋根の遮熱構造に関する特許権侵害訴訟で、当初施工の遮熱構造の生産を侵害としつつ、特許権者が加盟店に配布した文書の記載の一部を営業上の信用を害する虚偽の事実の告知と認め、反訴請求を一部認容した。

特許権侵害差止等請求本訴、不正競争行為差止等請求反訴控訴事件

知的財産高等裁判所第2部 令和8年9月30日 令和7(行ケ)10105等 判決・第1事件は請求認容(審決の一部取消し)、第2事件は請求棄却

特許無効審判の審決のうち、請求項1、3、6、11に係る審判請求を不成立とした部分を取り消し、請求項7ないし10に係る特許を無効とした部分についての特許権者の取消請求を棄却した。

審決取消請求事件

東京地方裁判所民事第46部 令和8年9月11日 令和8(ワ)70079 判決・訴え一部却下、請求一部棄却

特許権者が、前訴で技術的範囲に属しないとされた電子契約サービスの装置について再び不当利得返還を求めた訴えは、前訴の蒸し返しで不適法であるとして、被告2社に対する訴えを却下し、残る1社に対する請求を棄却した。

不当利得返還請求事件

東京地方裁判所民事第46部 令和8年9月16日 令和6(ワ)70159 判決・請求棄却

共有フォルダに保存された受注予算書等の情報について、秘密として管理されていたとは認められず、不正競争防止法上の営業秘密に当たらないとして、差止め及び損害賠償の請求を棄却した。

不正競争行為差止及び損害賠償請求事件

知的財産高等裁判所第2部 令和8年9月30日 令和7(行ケ)10106等 判決・第1事件は審決の一部取消し、第2事件は請求棄却

タクシー運賃の精算システムの特許について、請求項1、2に係る発明の進歩性を認めた審決の部分を取り消し、請求項6に係る特許を無効とした審決の部分の取消請求を棄却した。

審決取消請求事件

知的財産高等裁判所第2部 令和8年8月31日 令和7(ネ)10082 判決・控訴棄却

ゲームシステムとゲームプログラムに関する2件の特許権の侵害を理由とする一部請求について、原審に続き、前者は構成要件を充足せず均等侵害も成立しないとし、後者は進歩性を欠くとして、控訴を棄却した。

損害賠償請求控訴事件

確認した一覧:最近の最高裁判例、最近の下級裁裁判例、最近の知財裁判例。裁判所ウェブサイトには、すべての裁判例が掲載されているわけではありません。