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知的財産高等裁判所第4部 令和8年9月9日 令和7(行ケ)10088 判決・請求棄却
外科用の吸引装置の特許出願の拒絶審決について、引用文献の複数の実施形態から一つの引用発明を認定したことに誤りはないとした。
審決取消請求事件
- 事案
- 原告は、外科用の吸引装置に関する特許出願(出願日平成29年4月6日)について拒絶査定を受け、不服審判を請求した。特許庁は、本願発明は出願日前に頒布された米国の特許出願公開明細書に記載された発明であり、特許法29条1項3号に該当するとして、請求不成立の審決をした。原告が審決の取消しを求めた。
- 争点
- 引用発明の認定に誤りがあるか。特に、引用文献の異なる実施形態を、一つの構成にまとめて引用発明と認定したことの当否。
- 判断
- 引用文献には、ある実施形態の吸引装置や逆流防止弁が「一例」であるとの記載があり、図に明示がなくても、引用文献の全体から、それらを用いた構成を抽出できるとした。ポート間の流体連通についても、引用文献の記載と技術常識から、当業者はそのように理解するとした。これらをひとまとまりの構成の引用発明として認定したことに誤りはないとして、請求を棄却した。
- 関係条文
- 特許法29条1項3号
同じ法令が関係する判例
- 知的財産高等裁判所第1部 令和8年10月8日 令和8(行ケ)10019トレーディングカードの抽選に関するシステムの特許について、審査段階の補正が当初明細書等に記載した事項の範囲内にないとして、特許を取り消した決定を維持した。
- 知的財産高等裁判所第3部 令和8年10月1日 令和8(ネ)10010屋根の遮熱構造に関する特許権侵害訴訟で、当初施工の遮熱構造の生産を侵害としつつ、特許権者が加盟店に配布した文書の記載の一部を営業上の信用を害する虚偽の事実の告知と認め、反訴請求を一部認容した。
- 知的財産高等裁判所第4部 令和8年9月30日 令和8(行ケ)10029樹脂製食器を成形する製造方法の特許について、サポート要件違反と明確性要件違反の無効理由を認めなかった審決を維持した。
- 知的財産高等裁判所第1部 令和8年9月17日 令和8(ネ)10040茶の製造方法の特許権侵害訴訟で、構成要件の「嫌気処理した後、好気処理する操作を交互に繰り返した後」の意味を示し、被告方法はこれを充足しないとした原判決を維持した。
- 知的財産高等裁判所第2部 令和8年9月16日 令和8(行ケ)10020「相続ワンストップ」の文字からなる商標の登録出願を拒絶した審決について、商標法3条1項3号及び4条1項16号に該当するとした判断に誤りはないとして、請求を棄却した。
- 東京地方裁判所民事第29部 令和8年9月11日 令和6(ワ)70334オイルタンカーの荷役方法とポンプシステムの特許について、被告らの船舶がその構成を有すると認めるに足りる証拠がないとして、入港等の差止請求を棄却した。
- 東京地方裁判所民事第47部 令和8年8月4日 令和6(ワ)70538加熱式たばこ用のスティックに関する特許権の侵害が争われた事件で、被告製品は構成要件を充足せず、特許にはサポート要件違反及び実施可能要件違反の無効理由もあるとして、請求を棄却した。
- 知的財産高等裁判所第2部 令和8年8月31日 令和7(ネ)10082ゲームシステムとゲームプログラムに関する2件の特許権の侵害を理由とする一部請求について、原審に続き、前者は構成要件を充足せず均等侵害も成立しないとし、後者は進歩性を欠くとして、控訴を棄却した。
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