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知的財産高等裁判所第4部 令和8年9月9日 令和8(ネ)10032 判決・控訴棄却
契約書で当事者とされていない会社の債務不履行責任と、特許権の価値が損なわれたことを理由とする損害賠償を、いずれも否定した原審を維持した。
損害賠償請求控訴事件
- 事案
- 控訴人が、会社2社に対して債務不履行に基づく損害賠償金2249万6000円と業務委託料300万円を、被控訴人ら全員に対して共同不法行為に基づく同額の損害賠償金と慰謝料100万円を、取締役ら3名に対して会社法429条1項に基づく支払を求めた。原審は、1社に対する業務委託料300万円の請求だけを認めた。
- 争点
- 契約書で当事者とされていない会社が契約上の責任を負うか。被控訴人らの行為により特許権の価値が損なわれたといえるか。
- 判断
- 契約は控訴人と1社との間で締結されたもので、法人格否認の法理を含め、もう1社が債務不履行責任を負うべき事情は認められないとした。特許権が2500万円以上の価値を有していたことは証拠上明らかでなく、特許権を4000円で売却したとする契約書では、活用による収入の一部が控訴人に支払われるとされているから、被控訴人らの行為により特許権の価値が損なわれたと直ちにいうことはできないとした。
- 関係条文
- 民法709条、719条、会社法429条1項
同じ法令が関係する判例
- 最高裁判所第二小法廷 令和8年9月30日 令和6(許)32株式交換に反対した株主の株式買取請求で、競合する公開買付けの提案等を考慮して会社の提示額から増額した金額を会社法797条1項の「公正な価格」とした原審の判断に違法があるとして、原決定を破棄し、提示額を買取価格とした原々決定を是認した。
- 東京地方裁判所民事第46部 令和8年9月11日 令和8(ワ)70079特許権者が、前訴で技術的範囲に属しないとされた電子契約サービスの装置について再び不当利得返還を求めた訴えは、前訴の蒸し返しで不適法であるとして、被告2社に対する訴えを却下し、残る1社に対する請求を棄却した。
- 知的財産高等裁判所第3部 令和8年7月14日 令和8(ネ)10025将来のクレジット債権を買い取る資金提供システムの特許に係る独占的通常実施権の侵害と営業秘密の不正使用を理由とする損害賠償請求について、原判決を維持し、控訴を棄却した。
- 東京地方裁判所民事第46部 令和8年9月18日 令和6(ワ)70396アニメーション映画の制作過程で従業員が作成したキャラクターのイラストについて、制作会社が主張した著作権と氏名表示権の侵害を認めず、差止め等の請求を棄却した。
- 福岡地方裁判所第5民事部 令和8年9月3日 令和6(ワ)2339勤務時間外の飲酒運転による人身事故を理由とする郵便配達員の懲戒解雇について、飲酒運転の故意は認められず、懲戒規程に反して懲戒権を濫用したものとして無効とした。
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