noteの記事「これからの弁護士業界」を、AIで4分半の対談動画にした記録 ― 画像17枚と合成音声で作り、「人が動きすぎる」を直した
1本作ってみた記録です。特定のサービスの性能や安全性を評価・保証するものではありません。仕様や料金は変わるので、実際に使う前に各サービスの画面で確認してください(2026年9月時点)。動画の登場人物はAIで生成した架空の人物で、実在の弁護士・人物とは関係ありません。法律相談・法的助言ではありません。
同じ日の午前に、静止画3枚で13秒の紙芝居風の映像を作りました。今回はその方法を広げて、中身のある長めの動画が作れるかを試しました。題材は、noteに書いた記事「これからの弁護士業界 ― IT化・AI・世代交代が変えるもの」です。できたものが次の動画です。
作ったもの
- 形式:聞き手(30歳前後の女性)が質問し、中堅の男性弁護士が答えるインタビュー風の対談。どちらも架空の人物で、名前は出していない。
- 長さ:4分32秒。元の記事は約15,000字あり、読み上げで5分に収めるため、全12節から5つの話題(裁判のIT化、AIとタイムチャージ、リーガルテックと弁護士法72条、世代交代と求められる力、これから伸びる分野)に絞って約1,600字の台本にした。
- 画面:応接室の横長の背景に2人が立ち、話題の最初は2人が並ぶ引きの画面、あとは話している人に寄る。字幕に話者名を付け、左上に話題の見出しを出す。
- 表示:冒頭に「登場人物はAIで生成した架空の人物です」「法律相談・法的助言ではありません」、画面の右上に常に「AIで生成したイメージです」、末尾に法人名と所属弁護士会、音声のクレジットを入れた。
作業の分担
人が決めたことと、機械に任せたことを分けると、次のようになりました。
- 人(筆者)が決めたこと:題材の記事、弁護士役の人物像(「中堅の男性弁護士」)、聞き手の声、画像の出来の確認、最終版の確認。
- Claudeが行ったこと:記事の要約と台本、画像生成の指示、生成した画像の確認、声の割り当て、口の動き・字幕・画面の切り替えを含む映像の組み立てと書き出し。
- 画像:Higgsfield(画像生成サービス)で、OpenAIの画像モデルを使って17枚を生成した。背景1枚、2人の基本の姿、それぞれの表情と口の開閉の差分。
- 声:VOICEVOX(無料・パソコン内で動く日本語の読み上げ)。弁護士は前回の解説動画と同じ「青山龍星」、聞き手は候補の声の中から「No.7」を選んだ。
うまくいかなかったこと
生成した画像を受け取れなかった
画像の生成まではClaudeから直接できましたが、生成した画像をダウンロードする段階で、Claudeの作業環境からは画像の保存先に接続できませんでした。事務所の設定で、外部への通信先を制限しているためです。結局、筆者のパソコン上で動く小さなファイルをClaudeに作ってもらい、それをダブルクリックして画像を取り込みました。声の作成も、VOICEVOXがパソコン内で動く仕組みなので、同じ方法をとっています。ファイルの受け渡しで人が操作したのは、この2回のダブルクリックだけでした。
人が動きすぎる
最初の版(v1)では、話すたびに人物全体が小刻みに揺れて見えました。口の開閉や表情ごとに1枚ずつ絵を生成し、それを切り替えていたためです。生成AIに「顔だけ変えて」と指示しても、髪の形や体の位置が毎回わずかにずれます。
「口だけ動くようにして」と伝えると、2版目(v2)では、人物の絵を1枚に固定し、口の部分だけを別の絵から重ねる形に直りました。その代わり、笑顔や驚きといった表情の切り替えはなくなっています。見た目の安定と表情の豊かさのどちらを取るかは、人が決めることでした。
費用と時間
- 画像生成:17枚で約47クレジット(1枚あたり約2.75)。
- 声:VOICEVOXで0円。
- 映像の組み立てと書き出し:追加の費用なし。5分弱の書き出しは1回1分半ほど。
- 所要時間:「対談動画にするにはどうしたらいいか」と相談してから、口だけが動く版ができるまで約45分。台本の確認、画像の確認、声の選択、画像と声を取り込むダブルクリックが、人の作業だった。
気をつけたこと
- 弁護士役は架空の人物にし、実在の人物に似せないよう指示した。体験談や推薦を語らせてはいない。
- 予想の部分は「〜と見ています」「〜かもしれません」と、見立てとして話させた。
- 画面の文字は画像生成で描かせず、後から重ねた。
- 動画の中の数字や制度の説明は、元のnote記事の記載に基づいている。
できていないこと
- 表情の変化がない。体を動かさずに表情を変えるには、目と眉だけを差し替える必要がある。
- 合成音声の読み間違いやアクセントは、人が通しで聞いて確かめる必要がある。
- 背景の音楽や効果音は入れていない。
- 元の記事のうち「事務所のタイプ別に見る10年後」「集客の地殻変動」「弁護士の中の分断」は入っていない。
感想
文章の記事を動画にする作業は、台本・絵・声・組み立てのどれも、指示すれば機械が進めました。一方で、「人が動きすぎる」のような違和感は、実際に見た人でなければ気づけません。前回の解説動画と同じく、作業は安くなり、判断は人に残りました。
- 元の記事:これからの弁護士業界 ― IT化・AI・世代交代が変えるもの(note)
- 同じ日のノート:画像3枚とClaudeで「紙芝居」の短い映像を作った記録
- 前回のノート:BitTorrentの解説動画を、生成AI動画を使わずに作った記録
- VOICEVOX(無料の日本語音声合成ソフト)
本記事は、特定のサービスの性能や安全性を評価・保証するものではなく、1本作ってみた記録です。依頼者や事件に関する資料は、外部の生成サービスに入力していません。登場人物はAIで生成した架空の人物で、音声は合成音声(VOICEVOX:青山龍星、VOICEVOX:No.7)です。